2026年9月27日日曜日

179 流れ星への願い


パーティーから数日後、港で会ったので声をかけた。

先日、群馬からお父さんが来たんだってと聞くと。

ええ! 誰から聞いたの、私お父さんが島に来たこと誰にも言ってないのに、とびっくりしていた。

「おじさん地獄耳だから何でも知ってるよ」と言うと観念したのか、皆さん島の良い人に出会えたこと一生忘れないよと、笑顔で答えていた。

「真美ちゃんのお父さん、本当に心配で仕事を休んで、高い飛行機代出して様子を見に来たんだぞ、もっとお父さんに甘えた方がいいよ」というとうなずいた。

「2週間後に島を離れるけど、島のこと一生忘れないから」と明るい笑顔だった。

「群馬へ帰ったらお見合いをし、いい人見つけな」というとコックリうなずき、「私必ずいい人見つけてもう一度島へ来るから」と自信に溢れた少女の笑顔が返っていた。

この島は見事なハートの形をしている。

何故かこの島に滞在すると、心が落ち着き癒されるという。

真っ赤に燃えた真美のハート、きっといい人が見つかるだろう。

南の島の夜、雲一つない晴天、まれに見る星空の美しい夜の出来事。

民宿の庭で、観光客14、5人と輪になって酒を飲んでいると、年の頃30歳を越したばかりと思われる女性の二人連れがいた。

綺麗な星空を海岸で見て来る、と二人は出かけた。

しばらくして、綺麗な星空が見られてよかったと帰ってきた。

「流れ星見られた?」と聞くと、「すごい大きな流れ星が何個も見えた」とのことだ。

年頃の女性なので、さぞかし流れ星にロマンチックな想いを寄せたのでは、と尋ねると「勿論、お願い事したわよ」

何をお願いしたのと聞くと、勿論お金よ、と即座に言ってのけ、隣の子もうなずいていた。

「おじさん知らないの、流れ星に、金、金、金、金と4回連発出来ると、金持ちになれるのよ」

今の若者の考え方には、夢もロマンもへったくれもないのか。

しばらく飲んでいたが、また今度は、別の方向で星を見に行くという。

姉御役と思われる一人が、どうも自信がないのか。

こんどこそ間違いなく、金、金を4連発してやると立ち上がって行った。

「こら、この若さでまだまだ人生を開き直ることはないだろ」と言ったがどうも耳に入らないようだ。

スレた様子からみて、この二人の女性は再度星を見に行くと言って、周りの男の子が一緒について来るのではないかと、誘いかけをしているように見えたが、男は誰一人としてついて行かなかった。

男どもよ、間違ってもこのような女性に捕まるな。

まかり間違って捕まると、なんで私が貧乏な人生を続けなければならないんだ、と言い続けられる。

結婚しない女性が増えているというが、原因の根本は結婚に対する金の比重が、以前とは格段に違うようだ。

このような世代に生まれなくて幸せだった。


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