2025年7月29日火曜日

 1140 不思議島

 

沖縄本島から、南へ450キロ、日本の最南端は波照間島であるが、その手前に、ものの見事なハートの形をした、黒島がある。

この島は、1771年、明和の大津波以前、あふれんばかりの人がおり、一大文化を謳歌していた。

本島ー島間は東京大阪間、船にエンジンが無い時代の往来はほとんどなかった。

山も川も無い、周囲12キロの小さな島だが、島を取り巻くように、南半分、8キロにわたる、グレートバリアリーフに匹敵する、見事なサンゴ礁がある。

そこからは、素潜りで大量の魚がつかみ取り出来、それで島の人たちは、豊かな生活をしていたようだ。

しかし、この島には、紙と文字という文化はなかった為、今では歴史に跡を残す事なく、殆んど知られない存在となってしまった。

写真の、しめ縄を小さくしたようなものだが、これは何かというと、この島で使われていた、住民台帳だとの事だ。

縄から、ひげの如く出ているもの、それによって、家族の人数や大人、子供などの情報が、全て入っているとの事だ。

また、同じしめ縄のような形で、島の1軒1軒の地図が、表現されていたという。

さらに驚くのは、この縄から飛び出している髭の長短、太さ、小さな縄状物によって、計算の繰上げ、繰り下げが出来、今で言うと、超ハイテクコンピューター並があったという。

日本や中国ではそろばんがあったかもしれない。この島の人達はそろばんではなく、とんでもないものを使っていたようだ。

現在のコンピューターは、パルスの有るか無しかで基本原理が出来ているが、パルスの長短、太さ、色分けをしていくと、超、超コンピューターが出来るであろう。

遥か昔に、日本の南の島で、高度な文化を誇った人達がいたのだ。

この島の文化が、何んで日本の歴史にないのか、非常に不思議であるが、いうなれば、日本のインカ帝国と言ってもいいのではないだろうか。

沖縄の民謡に興味がある人なら、黒島口説、チンダラ節、アブジャーマ等、聞いたことがあるかと思うが、この島の民謡で、紙では残せない音楽、昔の人が残した痕跡だ。

黒島口説は、マイクのない昔、祭りで大勢を前に、曲の半分を大きな声で歌いながら踊るという、今のカラオケの原点が百年以上も昔に誕生していたのだ。

こんな民謡、どこにも無いであろう。

120もの島からなる沖縄県、たった周囲12キロ、現在の人口二百数十人の島から県を代表する音楽が出ている、という事は、とんでもない音楽のDNAを持った人種である事は間違いない。

島見聞録、これから島の古老たちの話を交え、立ち上げていきたいと思います。

お楽しみに・・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿

1171 偽ミンク

  この島では、気温が10度を切ると、近海の魚が凍死して浮き上がってくる。 一番寒さに弱い魚は、フクラビと呼ばれるカワハギである。 立派な皮を纏い、見た目は寒さに一番強そうな魚が、一番弱い。 カワハギ! お前は、イミテーションのミンクのコートを着ているのか。 ヤマトウ嫁が民宿をや...