座禅という言葉がある。
禅と言えば、あぐらをかいて体のバランスをとって行うもの、というふうにおおむね解釈されているが、
私は禅と言うと寝禅が一番ではないかと考える。
寝た状態で足を半開きにし、軽く胸に手を添える。
この状態こそが体の関節や臓器すべてに均等に重力がかかる。
人間は生きている間かなりの時間寝ている。その時間は節々や関節や臓器に重力がかからないことになり、
そのこと自体が人間が一番休まる時間だと考える。
騙されたと思って一度行って頂きたいのは、夜寝る時に目を軽く閉じ、両手を胸に軽く添えるとかすかに鼓動が感じられるであろう。
その状態で目一杯息を吸い込み、そしてまた最後の一滴まで雑巾を絞り出すように息を吐く。
それを30回ほど繰り返してみよう。
今までに経験したことがないくらい体全体が軽くなり、頭が空になる。
そのまま軽く目を閉じた状態でしばらくゆっくりと息を吸い込みゆっくり吐き出す。
その行為を20分程していると、おそらく本当に今まで経験したことがないくらい頭の中が空になるだろう。
それこそが本当の、禅の境地と言えるのではないだろうか。
ゆっくりと、目一杯パンパンになるまで息を吸い込む。
そしてゆっくりと雑巾を絞るように最後の一滴まで息を吐く、
その行為を30回ほど繰り返し、その後はゆっくりと吸い込み、またゆっくりと息を吐く行為を20分ほど繰り返していると、
ほとんどの人が禅の領域に入る。
大事なことはその後である。果たして今まで生きてきた自分はどうだったのだろうか。
己の人生ドラマはうまくワンカットワンカットが作れているだろうか。
鼓動との対話が大事だ。
母は何のため十月十日も体内で貴方を育み、そして何のために乳を与え、おむつを取り替えて育てあげてきたのだろうか。
母の期待に応えられているのだろうか、母に本当に心底誇れる自分なのだろうか。
己との対話、鼓動との対話が一番重要である。
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